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不気味なものも多いアフリカ彫刻ですが、これはその中でも間違いなく五本の指には入るでしょう。
頭部に本物の猿の髑髏を二つ埋め込んだ双頭のサルの像。頭が二つに胴が一つ、脚が三本(背面では中央の足が二本に分かれているので四本の脚ともいえる)という異形の姿をかたどった希少なモデル。
左右の乳房の大きさが明らかに違うので、もしかしたらサルの頭も雌雄一対なのかもしれません。
ムブラと呼ばれるこの種のサルの彫像は通常は木だけでつくりますが、バウレの彫像(動物像)の代表的なもので、様々な儀式の際に用いられる他、村の守護者としての役割も持つといわれています。
儀式に使われていないときはやしろに安置されていますが、この像は非常に大きな力を宿しているために女性は儀式のとき以外は見てははいけないとされています。
この像は呪物であるサルの頭蓋骨で霊力を高めているものと思われます。妖気といっても差しつかえないまでの不気味な迫力を身にまとったアフリカ彫刻の異色の傑作です。 |
・民族 |
バウレ |
・原産地 |
コートジボアール |
・原材料 |
木・サルの頭蓋骨 |
・サイズ |
本体:49p×16p×18p
台座;6p厚・15p四方
*取り外し可能 |
・重量 |
2.8kg |
・送料 |
送料無料 |
・在庫数 |
0 |
・備考 |
*光源の種類やモニターの機種によって実物とは多少色合いが違って見えることがあります。
*年月の経過による、ヒビ、傷、汚れ、修復痕等がある場合があります。 |
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バウレ:コートジボアールの主要民族のひとつ。彫刻の名手ぞろいのギニア湾岸諸国の諸民族の中でも芸術的に優れた民族として知られ、特に彫刻において非常に多様性に富んだ様式を持っている。なかでも円盤に角をつけたような形のゴリの仮面、眠たげな眼をした女性の仮面、精緻な浮き彫りを施した木の扉などがよく知られている。
バウレの彫刻はスーダンの彫刻とギニアの彫刻の折衷的な様式を持ち、細部まで緻密に彫り込んだ洗練された作品を多く生み出してきた(彫刻文化を持つほかの多くのアフリカの民族と違い、バウレ社会では彫刻師は世襲ではなく個人の意志によって選択される職業である)。また彫刻だけでなく、美しい絣布などの染織工芸、同地域で取れる金を使った精巧な金属工芸などでも知られている。 |
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