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三つのひょうたん
(ベナンの民話)
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ある日のこと、パーム油作りの男が油を売りに娘を市場にやりました。ところが、その市場には生きている人々だけでなく幽霊もよく買い物にやってくる市場だったのです。一人の幽霊が娘から油を買いましたが、タカラ貝(お金として使われていた貝)がひとつ足りませんでした。
娘が文句を言っても幽霊は何もいわずに帰ろうとします。娘が幽霊を追いかけようとすると、幽霊はついてくるなといいましたが、娘はちゃんとお金をもらうまで幽霊を逃がすつもりはありません。幽霊を追いかけて歩いていくと、いつの間にか死者の国に着いてしまいました。
幽霊は娘をひょうたん畑に連れて行き、「ひょうたんを三つ採って来い。『私を採って!私を採って!!』と叫んでいるひょうたんは採らずに、黙っているひょうたんを採ってくるんだ。生者の国に帰る途中で一つ目のひょうたんを割るんだ。二つ目は家の近所で、三つ目は家に着いたら割れ。」と言いました。
娘は言われたとおりに黙っているひょうたんを三つ採り、家へ帰る途中で一つ目のひょうたんを割りました。すると何人もの召使いと馬が出てきました。家の近所で二つ目を割ると今度は何百ものヤギ、ヒツジ、ニワトリが現れました。家に着いた娘が三つ目のひょうたんを割ったとたん、部屋中がタカラ貝であふれかえりましたとさ。
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現代のベナン。巨大なひょうたんにいれた油、じゃなくてジュースを売る娘さん。幽霊は買いに来ないようです。
*穀物を発酵させたものに柑橘類等の果汁を混ぜたものです。
作る人によって味が違いますがなかなか美味いもんです。
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