自称フルベ。フラニ、プール等の呼び名は周辺民族からの他称である。東はスーダン共和国西部から西はセネガルまで、北はニジェール北部から南はギニア、カメルーンまで、サヘルの広大な地域に居住する牧畜民。
本来の生業は牛牧であったが過去二世紀の間に村落に定住し農耕に従事するもの、都市生活者となるものが急激に増え(もちろんそれ以前にもそのような生業形態をとるフルベはいた)、現在では伝統的な遊牧生活を送るのはウォダーベ(ボロロ)と呼ばれるフルベのサブグループだけである(ウォダーベ以外にも牛牧を中心とした生業形態を持つフルベはいるが彼らの牧畜方法はは遊牧ではなく移牧と呼ばれるスタイルである)。
18C後半から19C後半にかけて西スーダン各地でジハードをおこしいくつものイスラム神権国家を作り上げた。
フルベの女性は顔面に刺青を入れることで知られ、その文様は地域によってさまざまである(口の周りを黒く塗りつぶす:セネガル・マリなど。口の周り、頬、眉間などに幾何文様を彫る:ニジェールなど)。
アルジェリアのタッシリナジェール遺跡の牛の時代(前4,000年頃〜前1500年頃)の壁画を描いた人々がフルベの祖先ではないかといわれている。
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